コラム

心理カウンセラーが「娘の友達 3巻」をレビュー・交流分析をベースに心理分析してみた。

 

心理カウンセラーが「娘の友達 3巻」をレビュー・交流分析をベースに心理分析してみた。

今回もまた、心理カウンセラーが「娘の友達 第3巻」のレビューをしつつ、心理分析をしていきたいと思います。

今回は、エリックバーンが提唱をした交流分析をベースに、心理分析をしていきたいと思います。

 

「娘の友達 第3巻」のあらすじ

まず、心理分析に入る前に、第3巻の内容紹介(裏表紙より)を紹介していきます。

 

大切な思い出が増えていく。増えてしまう。少女の手には、インスタントカメラが握られている。彼女はおもむろに僕とのツーショット写真を撮り、「現像するまでどんなのが出来上がるか分からないって、ドキドキしますね」と言った。そして静かに、「宝物のタイムカプセルみたい」と付け加えた。それは、出来過ぎなくらいに完璧だった。ただ一点、彼女が、娘の友達だということ以外はー。

 



前回(第2巻)の大まかなストーリーの振り返り

前回は、漫画喫茶で朝を迎えたあとに、娘の美也ちゃんと、本音で言い合ってから、娘の美也と、お墓参りに行ったり、登校できるようになったりなど、徐々に回復していきます。一方、古都は、家に帰ったら、母親にぶたれたり、土下座をさせられる。そのあと、晃介に入浴シーンの写真を送ったり、水族館に誘ったりするが、水族館に母親にあとをつけられてしまう。母親の姿に耐えかねず、晃介をラブホテルへと誘い、一線を越えようとするけれど、晃介にとめられる。晃介と古都の関係に疑いだした美也が、古都に、「うちのお父さんと何かあったりしないよね?」というセリフで、第3巻へ。

 

心理カウンセラーが「娘の友達2巻」をレビュー・心理分析してみた。

 



 

娘の友達第3巻のストーリー

今回の展開は、娘の美也ちゃんが、古都と父親である晃介との関係を疑うところから話が展開していきます。そして、「今週の土曜日、遊びに行っていい?」という古都のセリフで、古都が晃介と美也の家に押しかけます。

美也が買い出しに行った隙に、古都が晃介にあれこれ、ちょっかいを出してきたけれど、そんな古都に晃介が怒ってしまう。一方、美也の学校生活は新しく登場する三崎との出会いにより、話が急展開。

娘の美也が晃介と古都の関係を疑っていることを三崎に話したら、アルバイト先を調査してみようと提案し、晃介もまた、新しく登場する新入社員の本間との出会いで、話が進み、本間もまた「古都に会ってみたい」と提案する。

三崎と美也、晃介と本間が出くわし、美也が、晃介に向かって「本当はいつも二人で会ってるんでしょ」という一言に、『父親でも課長でもない俺はいちゃいけないのかよ…』と取り乱す晃介に唖然とする本間や美也、三崎。そして古都のバイト先の扉が開き、3巻は幕引き。

 

娘の友達(第3巻)を交流分析をベースに心理分析してみた。

 

今回は娘の友達(第3巻)を交流分析をベースに心理分析をしてみたいと思います。

ここで、交流分析について、軽く説明をしていきます。

交流分析とは、アメリカの精神科医エリック・バーン(E.Berne)が考案したもの。交流分析のなかに、ゲーム分析があります。

ゲーム分析は、後味の悪い、非生産的なコミニュケーションのこと。では、さっそく、心理分析をしていきたいと思います。

 

見せ掛けの援助をほどこして、後から恩返しをせまり、相手の行動を支配する〜"世話好き"というパターン

まず、はじめに、古都がどうして、晃介に想いを寄せるのか気になりませんか?

古都が晃介に想いを寄せる心理背景について見ていきましょう。まず、古都の母親は、前回のシーンで、帰ってきた瞬間にビンタをし、土下座をさせたり、GPSを付けて、古都を探し出すシーンは、印象的でしたよね。

 

そして、今回もまた、水族館から帰ってきた古都へ

「あなたは何回、家族を裏切れば気が済むのよ」

 

というセリフを伝え、ビンタをし、スマホを水没させたり、友達である美也のもとへ遊びに行くときでも、

 

家族なんだもの お互い なんでも 知ってなくちゃね

 

といい、手土産を持って、美也の家へ行く始末。これはまさに、「世話好き」というゲームのコミニュケーション。

 

世話好きというゲームは、「あなたのためにやっているのよ」などといった「恩着せ」「貸し借り」、見せ掛けの援助をほどこしておいて、後から巧妙に恩返しをせまり、相手の行動を支配、束縛するパターンを表します。

 

そして、もう一つ印象的なセリフがあったので、こちらも紹介します。

 

明日、久しぶりにお父さんが帰ってくるのよ

もちろんあなたは お父さんと一言も話さないわよね?

あんな人と話したら駄目よ あんなの ほんと ろくでもない男なんだから

 

このセリフから古都の家族関係が見えてきました。世話好きというゲームの背景には、満たされない気持ちを満たしたいという欲求があります。

 

おそらく、古都の母親は、夫(古都の父親)との関係が上手くいってないけれど、離婚をするパワーもない。その無力感や満たされない気持ちを古都を支配し、コントロールすることで、自分のアイデンティティを保っているのかもしれませんね。

ただ、世話好きのコミニュケーションの脱却方法は、相手が世話を焼いてきたとしても、話に飛びつかないことですが、母と子との関係は、子どもは、親のもとから離れるということは、生命の危機を感じるものですので、支配を受け続けるしかなくて、こういう親は自分が虐待をしていることに気づかないケースが多いです。

さらに、父親と本当は話したいし、甘えたいけれど、甘えられないという欲求から、晃介に想いを寄せているのかもしれません。

 

異性の欲情を利用し誘惑しておきながら利用されたと言うパターン〜ラポ〜というパターン

ラポというコミニュケーションは、何らかの目的を果たすために相手の色情を利用しいてだますコミニュケーションパターンです。

異性の欲情を利用して、誘惑しておきながら、利用されたと言うパターン。今回は、晃介と本間とのかかわりがまさしくそうなのではと思っています。

ただ、晃介と古都のパターンもまた、ラポのコミニュケーションパターンに当てはまると思っています。

それは、古都は、父親に対する強い嫌悪感やコンプレックスを抱えていて、満たされない気持ちを晃介で埋めることによって、この関係は成立しています。この後の展開は、どうなるのかがわかりませんが、晃介を貶めるために、古都が仕掛けてきたら、まさしくラポというパターンに当てはまるのではないでしょうか。

ただ、今回は、新入社員で入社をした、本間さんと晃介との関係をご紹介します。

新入社員で入ってきた本間は、晃介を居酒屋へと誘います。

居酒屋で

課長って...優しいですよね...

 

今日 会社で 私の名前呼び間違えましたよね...!?

あれってもしかしてー彼女さん...だったりして......

などというように、その気があるというように、晃介の前で振る舞っています。この場合は、本間の心理的な背景として、職場で自分の居場所を作りたいという気持ちが潜んでいて、課長に自分のことを、認めてもらうために、ラポというパターンを仕掛けるのです。

ただ、今回の場合は、晃介が、本間の身体を触ったりなどという行為に至らなかったので、ラポのゲームには、ハマらなかったのですが、もしも、本間が自分に気があるのではないかと思って、手を握ったり、キスをしたりなどした場合には、「そんな人だとは思わなかった!!」「セクハラ行為ですよ!!」と、利用されたと騒ぎ出すパターンに入るような気がします。



 

できない自分を責めないでと自分を守ろうとするパターン~義足〜というパターン

義足というコミニュケーションは、「〜だから〜〜できない」「〜〜だから大目に見てください。」と自分をディスカウント(値引き)して、言い訳をしたり、できない自分を責めないでと自分を守ろうとするパターンです。

今回のシーンでは、古都のバイト先にみんなが押しかけるとき、美也が、こう言います。

...お父さん...

...わかってるんだよね...?

きぃちゃんがここにいるって

本当はいつもふたりで会ってるんでしょ...?

そして、晃介がこのように言います。

俺だって...!!

どうしたらいいのか......そんなの

わかんないんだよ...!!

これは、できない自分を「わかんないんだよ!!」と、自分の価値を下げて、自分を守ろうとする義足のコミニュケーションパターンです。

古都との出会いにより、少しずつ、周りの人との環境のなかに合わせられるようになった矢先に、急に修羅場を迎えるようになってしまったら、「もうこれ以上、自分を攻撃しないで欲しい」「大目に見て欲しい」と感じてしまうものですよね。

 

娘の友達(第3巻)のまとめ

今回は娘の友達の第3巻を交流分析をベースに、解説をしてきました。

娘の友達は読めば読むほど、奥深いものですよね。

では、次回も楽しみにしています。

 

萩原あさ美 (著)



 

-コラム

Copyright© tama's counseling room , 2020 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.